映画「そこのみにて光輝く」の広告コピー

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映画コピー評論

何とも言えない独特な空気感を持った作品なので映画コピーもすごい難しいと思いました。ただかなりパワーを持った作品なので、そこの部分は伝えたいのと、見る側にもパワーが必要な映画なので、心の準備を促すコピーが最適かと思います。その意味で、このキャッチコピーは、重厚感が伝わり、虚無感が演出されている。かといってその中にもかすかな光が見える。うまく映画を表現し、広告コピーとしての役割を果たしているコピーだと思います。

映画について

佐藤泰志の三島由紀夫賞候補となった小説が原作。北海道函館を舞台に、生きることに絶望した男女の出会いを描くラブストーリーです。仕事を失った男。バラックに住む女。それぞれが深い事情を抱え、死んだように生きている。そんな二人が出会い、少しずつ距離が近づいていくが。。。主演は綾野剛。ヒロインを池脇千鶴が演じる。監督は『オカンの嫁入り』などの呉美保監督。はっきり言って暗いですが、目を離せない底知れない強さを感じる映画です。主演二人の圧倒的な演技と存在感が、映画の独特な空気感をつくり出しています。でも、やっぱり暗いです。

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映画コピーをつくってみた

生きること。愛すること。

生きるのって難しいな。愛することって難しいな。そう考えさせられる映画です。


映画『そこのみにて光輝く』予告編

映画「ベルセルク 黄金時代編Ⅱドルトレイ攻略」の広告コピー

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映画コピー評論

短く、あらすじにのっといていて、カッコイイ。アニメ映画に必要な要素をすべてそろえるお手本のようなキャッチコピーです。「訣別」「宿命」という言葉が、中二心をくすぐりますね。「もまた」もいいアクセントになっていて、口ずさみたくなるようなフレーズです。

映画について

三浦建太郎の大人気コミック「ベルセルク」の「黄金時代」編を映画化。今回は3部作の第2部。ガッツと「鷹の団」が難攻不落の要塞ドルドレイに挑む攻略戦が中心で、ガッツとグリフィスの訣別までが描かれています。ハラハラドキドキの展開と、歯車がだんだん狂っていく様子が、圧倒的なクオリティで描かれています。3部作の中でも重要な転機を描いているこの2部は、戦闘シーンも素晴らしく、絶対に見逃せない作品です。

映画コピーをつくってみた

破滅の音が、ゆっくり彼らに歩み寄る。

だんだんと破滅に向かっていく様子が、上手く表現されている第二部。最後の決闘は歴史に残る名シーンです。


映画『ベルセルク黄金時代篇Ⅱ ドルドレイ攻略』予告編

映画「君が生きた証」の広告コピー

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映画コピー評論

まさにこのキャッチコピーが心に突き刺さるストーリー展開。自分が父親だったら。。。誰もがそう考えずにはいられないし、父親の想いがすごく伝わってくる。「生きるすべて」。言葉で書くとさらっとしたこの表現が、この映画をみると重くのしかかる。映画をワンセンテンスで上手く表現した良質なキャッチコピーと言えるでしょう。

映画について

名優ウィリアム・H・メイシーの初監督作品。銃乱射事件で死んだ息子の歌を自ら歌っていこうとする父親と、その曲に心打たれたミュージシャン志望の青年が、音楽を通じて再生していく様子を描いた感動作。父親の何とも言えない想いが痛々しく、それでやっと生きていけるんだなという危うさが心を打たれる。音楽自体もすごく心に響く楽曲で、音楽映画としても高い評価を得ている作品です。

映画コピーをつくってみた

歌っている間は、息子がそばにいる気がした。

すごく、すごく、オススメな作品です。各掲示板でも高評価ですが、あまり知られていない名作です。歌が心に深く深く響きます。


映画『君が生きた証』予告編

映画「ベルセルク 黄金時代編Ⅰ覇王の卵」の広告コピー

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映画コピー評論

何でもぶった切る長剣使いのガッツが主人公の物語だけに、「誰にも斬れない」というワードが利いていますね。第一部はまさに、この絆が大きなテーマとなります。テーマをしっかり訴求しつつ、洒落も利かせている。アニメ映画コピーとしてすごくいいバランスで構成されています。男心をくすぐるワクワクする感じもしっかり出ていますしね。

映画について

20年以上にわたって国内外で絶大な支持を集める三浦建太郎の大人気漫画「ベルセルク」。ファンの間で高い人気を誇るエピソード「黄金時代」をベースに映画化。今回は3部作の第一弾。監督は窪岡俊之。アニメ制作には『鉄コン筋クリート』を手掛けたSTUDIO4℃が担当。原作の重厚かつ壮大なダークファンタジーの世界観を見事映像化に成功しました。長大な剣を自在に操る屈強な剣士ガッツと、「鷹の団」を率いるグリフィスとの出会いを第一部では描いていきます。

映画コピーをつくってみた

こうして世界の終わりは、はじまった。

第一部ということもあり、まずは始まりの物語が描かれています。有名な「終わりのはじまり」テイストで、ワクワク感を出しながらもダークファンタジーの雰囲気もしっかり伝えるコピーにしています。


『ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵』予告編

映画「オーバー・フェンス」の広告コピー

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 映画コピー評論

理想と現実。人生を生きるうえで、切っても切り離せないテーマのひとつがこれです。本当はこうなりたい。そうは思っているけど、現実はダメダメで、世間はつらくて、本当は何者にもなれないって、どこか諦めて、自分を偽りながら過ごしている。映画から受けるこのような印象を、一言で言い表したのが、このキャッチコピーだと思います。全体的に暗いんだけど、その中にも光がみえる。希望を感じる。色んな要素を含んだ含みのある良質なコピーだと思います。

映画について

「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」の原作者である佐藤泰志の芥川賞候補作品を映画化。「苦役列車」など数々の人気作を手掛けてきた山下敦弘監督が監督をつとめ、オダギリジョー、蒼井優、松田翔太ら豪華メンバーが出演しています。原作者の佐藤が職業訓練校に通った自身の体験をもとに作った小説で、れぞれ苦悩を抱えた若者たちの飾らない姿を描き出しています。大きな盛り上がりはないけど、いつのまにか映画の登場人物たちに心奪われる。もやもやを抱えた人間らしい姿をうまく表現していて、心がいたくなるけど、救われるような変な感覚に襲われる唯一無二の作品に仕上がっています。

映画コピーをつくってみた

どうしようもない自分を、どうしようもなく愛してほしかった。

「ひとそれぞれ色んなことあるよね。」を、リアルに、鬱蒼とした思いと、隠された感情とで描き出す作品。でも、結局は、誰かに認めてもらいたい、愛してもらいたいんだよなぁ。


「オーバー・フェンス」予告編

映画「怒り」の広告コピー

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映画コピー評論

場合によっては「愛した人は殺人犯なのか?」のみで使われる場合もありましたが、全部込みでキャッチコピーとするのがいいかなと思いました。キャッチコピーにしては長いですが、プロローグ的な感じが出ていて、映画を盛り上げてくれています。物語が3つ同時進行で進んでいくので、「愛した人は殺人犯なのか?」はちょっとひとつの物語に寄りすぎている感じもするので、この5行で気持ちを盛り上げていくスタイルのほうが、広告コピーとしては効くのかな。広告でも、あえてキャッチを入れず、ボディコピーのみで伝える手法もあります。難易度は高いですが、より対象のイメージや雰囲気を醸し出すことができる手法です。この映画にはこの手法がピッタリだったようですね。

映画について

『横道世之介』などのヒット作を数多く手掛けるベストセラー作家吉田修一のミステリー小説が原作。監督は『悪人』を手掛けた李相日監督。出演には渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、宮崎あおい、妻夫木聡など錚々たるメンバーが集結。それだけでも見ないと損な映画ですね。物語は、現場に「怒」という血文字が残った未解決殺人事件からはじまります。全く違う3つのストーリーが描かれ、どれが犯人なの?と最後まで分からない。ハラハラしながらも、それぞれのストーリーが奥深く、味わい深い作品となっています。本当に最後まで結末が読めないし、それぞれのキャラがすごくいいです。

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映画コピーをつくってみた

愛しているから、信じたい。愛しているから、疑ってしまう。

対比型のコピーで複雑に揺れ動く相反する二つの感情を表現しました。この映画のキーとなるテーマとなっています。


「怒り」予告

映画「パージ」の広告コピー

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映画コピー評論

この映画の魅力は、なんといっても設定の面白さにあります。その設定をしっかり伝えつつ、ワクワク、ハラハラさせることがこのキャッチコピーで達成できています。この手の映画を見たい人は、とにかくハラハラドキドキしたいと思っていると思うので、キャッチコピーでうまくその気持ちを高めてあげることが必要です。短い言葉でうまく表現できているコピーです。

映画について

1年に一晩、12時間だけ全ての犯罪が合法化される法律=「パージ」によって巻き起こる混乱や恐怖を描いた人気シリーズの第3作パラノーマル・アクティビティ」のジェイソン・ブラムと「トランスフォーマー」のマイケル・ベイがプロデューサー。ジェームズ・デモナコ監督。「キャプテン・アメリカ」のフランク・グリロ主演。

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映画コピーをつくってみた

12時間、犯罪は合法になる。

やっぱり、設定の面白さを出してあげるのがいいかと思います。


『パージ』予告